監視カメラを追求するかで“今後”が決まります

普段のメンテナンスや取り換えがしやすい構造になっているかも含めて、給排水管をチェックしていきたい。
給水管に使われている材質は鉄管や銅管、ステンレス管などさまざまたが、大半のマンションでは鉄管(鋼管)が使用されている。
鋼管はそのままだとサビてしまうので、飲料水が触れる内側がコーティングされている。
昭和30年から40年ころまでは亜鉛メッキで包んでいるケースがほとんどだった。
これを「水道用亜鉛メッキ鋼管」という。
ところが、水道水の水質の悪化に伴って、昭和40年代初頭から赤水の問題が発生するようになった。
水道水を安全な飲料水にするために混入された塩素系の薬が、亜鉛メッキを溶かしてしまい、鋼管がサビやすくなったのである。
・新技術も継ぎ手に問題ありそこで、昭和43年に塩化ビニルでくるむ「硬質塩化ビニルライニング鋼管」が開発され、赤水問題は解決されたかに見えた。
ところが、しばらくして再び赤水問題が生じてしまったのである。
鋼管が真っ直ぐに伸びている部分については塩化ビニルによって解決されたのだが、鋼管と鋼管を結ぶ継ぎ手を塩化ビニルで完全に包むのが難しいため、その部分が集中的に腐食するようになったというわけだ。
しかも腐食の速度はまんべんなく傷んでいく亜鉛メッキ鋼管に比べて、局部腐食となるライユング鋼管のほうが速いのである。
なんとも皮肉な現象としかいいようがないが、現在どのような対策が行われているかを見る前に、こうした給水管の劣化が各家庭にどのような影響を及ぼすかを再現しておくことにしよう。
水道水の色で劣化の進行が分かる亜鉛メッキ鋼管を例にすると腐食の順序はこうだ。
まず、鋼管の表面材である亜鉛が溶け出し、朝一番に水道の蛇口をひねると白く濁った水が出る。
さらに進行すると今度は鉄部のサビが混ざって黄色昧を帯び、ついに赤水に変わってしまうのである。
白色→黄色→赤色の順で変化するということだ。
いっそう腐食が進むとサビが張り出して瘤をつくり、水が流れにくくなったり、ときには鋼管に穴があいて漏水してしまう。
家庭では断水したり、チョロチョロしか出なかったりするのである。
腐食を防ぐ継ぎ手になっているか最近建てられているマンションの給水管は先に述べたように、大多数が硬質塩化ビニルライユング鋼管である。
この鋼管の場合、継ぎ手がポイントだから接続部分が水道水に触れないような構造になっていることが大切だ。
たとえば、ネジ部分を覆うように樹脂ライユングが張り出し、防食シール材によって水道水と鋼管が接触するのを防ぐなどの方法が取られる。
気になる人はこのような構造の継ぎ手が使用されているかどうかを、モデルルームなどを訪ねた際に担当者に聞いてみることだ。
また、この方法によらなくても施工時に鋼管部分が露出しないように処理がされている場合もある。
こうなると施工会社や現場で作業をする職人さんの腕前を信頼するよりほかはないのである。
最新技術の「さや管工法」いろいろな面で注目を集めている給水管に、「さや管ヘッダー工法」がある。
これは、さや管とその中を通す給水管のセットになっているもの。
どちらも樹脂製なのでサビが出ないうえ、鋼管のように継ぎ手がなくても管を曲げることができる。
管と管を接合する必要がある場合でも、管と継ぎ手の表面を溶かして圧着する融着接合や、メカニカル接合をするため、継ぎ目が傷む心配はないという。
メリットばかりが目立つ工法だが、飲料水に採用されて間もないため、この工法を認めていない水道局があり、全国で採用できるわけではない。
また、さや管工法を採用しているマンションでも受水槽から水を運ぶ共用管(タテ管)はラ不ニング鋼管が使われている。
メーターや給湯器の近くに各水栓への集中分岐部(ヘッダー)を設け、そこからそれぞれの水栓へ別々に、あらかじめ樹脂製のさや管(CD管)を床や壁に入れて配管しておき、その中に同じく樹脂製(架橋ポリエチレン管やポリブデン管)の給水管や給湯管を後から通して配管する工法。
途中で分岐していないので他の水栓を使っても水圧の変動が少ないし、個別に中の配管を引き抜いて取り替えられる。
耐用年数を考慮した配管方法か20年前後を目安に取り換え計画を各給水管の耐用年数はどのくらいあると考えられているのだろう。
さや管ヘッダー工法は使用実績が少ないため明確なことはいえないが、現状では30年とも50年ともいかれている。
一方、実績があるライニング鋼管や亜鉛メッキ鋼管についても、施工精度や水質などの条件によってまちまちだ。
20年以上経ているのにまったく腐食していない例も数多いのである。
とくに水質がよい地域では新品に近い状態を保っていたという報告もあるくらいだ。
点検・修理を行っている専門家の話を総合すると、ライニング鋼管や亜鉛メッキ鋼管の場合は十数年がひと区切りのようである。
延命方法について述べているが、クリーニングを行うことができれば、プラス5年以上は長持ちさせることが可能。
したがって、20年を過ぎたころにそろそろ取り換えの時期が訪れると考えておいたほうが無難だろう。
繰り返しになるがマンションによっては20年以上経っているのに傷みが発見されていないケースもあるので、あくまでも目安ということを強調しておきたい。
また、腐食を防ぐ継ぎ手が採用され始めてから、それほど年月が経っていないので、今後もっと延びていく可能性はある。
排水管の寿命は穴があくまで排水管については塩素系の薬剤を混入した水道水を通すわけではないので、給水管よりも劣化が遅いという見方ができる。
ただ、家庭によって特殊な薬剤を流している場合は別だ。
さらに飲料水を運ぶわけではないので、黒水が出ても排水管に穴があいたりサビ瘤で排水不能になるまで使用できる。
これらのことから見て寿命はもっと長いといえるだろう。
けれども、いずれの場合でも使用できなくなる時期が訪れることを考慮しておく必要があるのだ。
躯体に埋め込んであったら最悪取り替えや点検・修理が行いやすくなっているかどうかは、共用管がどのように通っているのか、また、住戸内に引き込んだ管についてもどこを通っているかによって決まる。
配管類が、躯体内に埋め込んであると最悪だ。
騒音防止の上からも良くない。
支障が出たときはパイプを取り出す必要があるが、埋め込んであると鉄筋コンクリートを片っ端から壊していかなければならない。
そんなことは不可能だから新たにパイプを通すことになるのである。
戦前などに建った鉄筋コンクリート造の共同住宅の多くはパイプの寿命を考えずに建てられたため、改修した給排水管が共用廊下の天井や外壁を駆け巡っているのを見かけたりする。
20年、30年の長期ローンを組んで購入するのだから、こんな無残な姿にならないマンションを選びたい。
こんな配管プランのものを選びたい共用管はパイプシャフトに納めて、故障が起きればシャフトカバーを外して簡単に点検・修理ができるようになっていることが大切だ。
また、1階部分では本管との接合が必要だが、この周辺は故障が起きやすい個所のひとつ。
点検の頻度が多いので、1階住戸を購入する人はイラストのように住戸内からではなく、共用部分から床下に入り、点検・修理ができるようになっているかどうかチェックしておきたい。
住戸内に引き込んだ配管は二重床にしてその下を通すようになっているか、二重天井・二重壁によってそのあいだを通るようになっていることが大切だ。

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